芭蕉に学ぶ「現代に旅する精神」


今の世界遺産中尊寺には芭蕉が奥の細道紀行で訪れた当時の面影はない。そして芭蕉がここを江戸時代に訪れたときにも建立当時の平安の面影はなかった。だからと言って彼には失望感はなかったであろう。現に、彼はこの地で歴史に残る名句を残している。

どうやら旅とは与えられたものを楽しむというより、新たな感動・創作の機会へと導く導火線みたいなもののようだ。私は故郷の地で芭蕉から「旅の精神」を学んだような気がする。

ある画家は最近ブログでこう書いていた。「絵になる場所だから描くのでなく、その場所の絵を創るのですよ」と。

その日晩秋の中尊寺には人影もなく、しっとり秋雨に濡れていた。私は手短にスケッチを済ませ、病床の母を見舞いに一関へと向かった。

奥の細道 by  https://www.youtube.com/user/1925hary

温故知新

このサイトは私の旅の画文集です。故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知れば、以て師となるべし。(論語 為政第二より)

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